ウサギさんはとても人になつく動物です。ときにブーブーと鼻を鳴らしたり、ときに床をどんと蹴ったり、感情も豊かに表現します。
ひとたび飼い主を仲間として認識すると、警戒心がなくなり走り寄ってきて甘えたりもします。
ネザーランドドワーフのように小型な種類もいれば、犬のように大きくなるジャイアントレッキスという種もいます。たれ耳のロップイヤーや長い飾り毛をもつライオンラビットなど、たくさんの種類のウサギさんがペットショップで販売されています。
これから紹介するウサギさんの飼育方法は、必要最小限の内容となっております。飼育方法の詳細についてわからないことがございましたら、専門の飼育書もご参考にしてくださいますようお願いいたします。
ご購入されましたウサギさんが、新たな家族の一員として可愛がっていただけることを願っております。
飼育するゲージはウサギの大きさや習性に応じた十分な広さを備えたものを用意しましょう。また、トイレ、ベッド、おもちゃなども必要です。お掃除が簡単で、事故がないよう逃げ出さないもの、とがっていたりせず、怪我をしないものを選びましょう。
ウサギの健康管理のため、定期的に掃除や消毒を行い、適切な衛星状態を保ちましょう
適切な日照や通風などの確保を図り、適切な温度や湿度が維持された飼育環境を保ちましょう。
子ウサギは人間の赤ちゃんと同じでとてもデリケートです。次のことを必ず守って大切に育ててください
飼いはじめたばかりの子ウサギはケージに入れ、放し飼いはしないでください。子ウサギはまだ自分の体力の限界を知らず、ゲージの外に出していると、自分の限界がくるまで遊んでしまいます。そのため子ウサギは体力を消耗して衰弱し、もともとお腹の中にいる多少の雑菌や寄生虫が悪さをしてしまうのです。そのことにより、健康な時をそれを跳ね除ける力があるのですが、体力を失ったことで抵抗力がなくなり、ぐったりしたり、うんちがゆるくなったり、ごはんを全く食べないという症状を起こすことにつながってしまうのです。また、車での移動や新しい環境に慣れないことでのストレスなどでも同様のことがいえます。新しくお迎えした当日はゲージの外に出さず、ゲージ内でゆっくり安静にしてあげてください。 ゲージの外に放す場合、電気コード等の細いものをかじることがあり危険です。目をはなさないよう注意しましょう。
子ウサギは、寒い時、体温調節ができないため、お母さんに寄り添って自分の体温を保ちます。子ウサギ1羽になってしまうと、寒かったり、天候による温度差で体調をくずしてしまうことがあります(症状としてくしゃみ、鼻水、下痢・食欲不振など)。そのようなことを防ぐため、ペット用の低温で安心できるパネルヒーターとハウス(寝床)を使用することをおすすめします。寒ければ寄り添い中に入り、暑ければ離れ出ていきます。これで体温調節の心配がなくなります。 暑い日はエアコンなどを使用して快適な環境作ってあげてください。その際に、病気にならないよう、冷風が直接、子ウサギ当たらないよう注意してください。飼育の適温は20°~25°です。
もともとウサギはあまりスキンシップをしない動物で、触られることを嫌がります。しかし、子ウサギの時から少しずつ触ってあげることで、徐々に慣れていきます。そのことより、おうちでは次のことに注意しましょう。
高いところで抱っこをすると、無理に飛び降りようとして危険です。抱っこをするときは必ず座った状態でするようにしましょう
小屋などで飼育する場合、地中に穴を掘って逃げられないようしきりを事前に埋め込んでおきましょう
ウサギの大きさや発育状況に応じて、適正に給餌・給水を行いましょう
草食性です。主食には、常に新しいチモシーとウサギ専用ペレット(総合栄養食)を与え、副食・おやつとして野菜、果物、野菜などを与えます。
ウサギ専用ペレットを30分程度で食べきれる量を朝夕2回、チモシーは常に食べれるようにして下さい。
お水はいつでも飲めるよう、常に清潔なものを置いておきましょう。体が濡れてしまうことがないボトルタイプがよいでしょう。
ウサギの習性等に応じた必要な運動、休息及び睡眠を確保するようにしましょう。
ウサギの健康を保つためには、日ごろのお手入れは大切です。体中をくまなく触ることは、病気や異常の早期発見につながります。また、お客様がウサギの体をくまなく触ることで、スキンシップを図ることにもなります。
ウサギは弱い動物なので、病気になった場合に致命的になる場合が多いので、普段からの予防対策が重要です。また、大きな物音などにより気絶やショック死などの事故例もありますので、扱いには十分に注意してください。
動物から人へ、人から動物へとうつる病気を、人と動物の共通感染症といい、200種類以上あるといわれています。主な共通感染症及びウサギにかかりやすい感染症には次のようなものがあります。
ウサギがかかる病気は、感染症、腫瘍、生活習慣病など人と同じようにたくさんあります。病気を早期発見するには、常に元気・食欲・ふんや尿の状態などに注意していることが重要です。良いホームドクター(獣医師)を決めて、様子がおかしい時は早めに受診しましょう。なお、病気になった時にあわてるより、普段からバランスのとれた食事や適量の運動に気を付け、ワクチンや薬で予防することが一番なのはいうまでもありません。 また、共通感染症を予防するには、口移しで食べ物を与えるなどの過度の接触をしない、ふんや尿は早めに処理する、動物の体や生活環境を清潔にする、動物の体に触れたり、ふんや尿を扱った後はよく手を洗う、などのことを守り、衛生的な飼い方心がけていれば、必要以上に恐れることはありません。そして、普段から動物の健康状態に注意して、具合がおかしいと思ったら、早めに獣医師に相談してください。また、お客様自身やご家族の健康状態にも注意し、異常があれば医師に相談しましょう。
不妊・去勢:ウサギは繁殖力が極めて高い動物です。飼育頭数が増えて、適切な飼育管理ができなくなた場合には動物を劣悪な飼育環境下に置いて虐待することとなるだけでなく、人に迷惑や被害などを及ぼしたり、遺棄や虐待などの違法な事例を発生させることとなります。動物が繁殖し、飼育数が増加しても適切に飼育できる場合以外はできる限り繁殖を制限するように努めましょう。
繁殖を抑制する主な方法としては次のものがあります
不妊去勢手術は一般的には大人になる前に行うほうが望ましいとされており、その効果としては、みだりに繁殖を防止するだけでなく、性格が穏やかになってしつけがしやすくなること、発情期のストレスを軽減できること、子宮蓄膿症などの病気を予防できることなどがあげられます